逆子体操をする4つのデメリット

【日本逆子治療協会】逆子体操には4つのデメリットがあります

たまいたかあき

鍼灸による逆子治療を9年間 l 独自の研究で逆子治療を確立 l 鍼灸師/柔道整復師 l 逆子の正確な情報を伝えるために逆子の科学と統計を発信 l 逆子治療は千葉県で行っています。

みなさんどーもこんにちは!さかごらぼの玉井です。以前にInstagram(さかごらぼ)でこんな質問をいただきました。

 

逆子体操を行うことによるデメリットはありますか?

 

今回の記事の根拠には世界中で発表されている論文があります。逆子には科学的根拠がないとされていますが、発表されている研究や論文はたくさんあります。Google scalarで「breech(逆子)」と検索すると約10万件もヒットします。それにプラス僕が逆子治療をした約200例のデータを基にお伝えしていきます。

 

逆子体操には4つのデメリットがあります

逆子体操のデメリットは4つあります。

  1. 不調になる
  2. 体調管理ができない
  3. 逆子が治りにくくなる
  4. 骨折をする

 

それぞれの理由について具体例を挙げながら詳しく説明していきます。

 

逆子体操がデメリットになる理由

⑴逆子体操をすると不調になる

不調になることがデメリットになる理由は説明はいらないと思います。妊娠中でなくてもそうですが、特に変化が出やすい妊娠中は体調はいい方がいいです。

どんな不調が出るのかというと大きく4つ

  1. 肩の痛み
  2. 腰の痛み
  3. 気持ち悪い
  4. お腹が張る

これらの4つが起きやすくなります。逆子体操をして不調を訴える人は大勢います。僕が鍼灸による逆子治療をしていて、来院した妊婦さんからアンケートをとった結果があります。

逆子の統計グラフ:逆子体操をしているかどうか

これだけ多くの人が逆子体操をしています。そして、その多くは不調を訴えています。きっとこの記事を読んでいる人の中には「逆子体操をすると不調を感じる、、本当にやっていて大丈夫なの?」と不安を感じたから読んでいる人がいるはずです。多くの人が同じように不安を感じています。

 

⑵体調管理ができない

次のデメリットは体調管理が難しくなることです。体調管理はいい状態を保つことではなく、自分がどんな状態かを把握することです。妊娠中は体調の変化が出やすいので体調管理がとても難しいです。ただでさえ難しいのに体調不良になればもっと難しくなってしまいます。

体調不良になる1番のデメリットは妊婦さんが不安になることです。妊娠中にずっと嘔吐が続くとなったら「どうしてだろう?」「赤ちゃんに負担はないだろうか?」と不安に思うと思います。その不安がまた体調に悪い影響を与えます。

吐き気嘔吐のある妊婦さん

 

⑶逆子が治りにくくなる

僕が思うもっとも大きなデメリットは逆子が治りにくくなることです。

胎児は回転するから逆子になり、回転するから頭位に戻ります。回転するためには胎動とスペースが必要です。この胎動とスペースを減らすのが母体の不調です。例えば、首肩こり痛み、気持ち悪いなどがあれば自律神経が乱れていて胎動が減りやすくなります。例えば、腰のこり痛み、お腹が張るなどの症状があればお腹のスペースが減りやすく逆子は治りにくくなります。逆子が治らないと鍼灸を受けに来院する妊婦さんの多くは胎動とスペースが減っています。鍼灸をすると胎動とスペースが増えやすくなるから治りやすくなります。

本来は不調があって胎動とスペースが減っていてほとんど感じられなくても、逆子は自然に治ります。それくらい逆子は治りやすいものです。ですが、中には治りにくい人がいて、その人が逆子体操をやるともっと治りにくくなるということです。

 

⑷骨折をする

これは産科の先生から指導を受けた妊婦さんがいます。僕が逆子治療をしていて遠方から来院いただくことも多いです。中には県外から来院する人もいます。なので、近くの産院だけでなく、さまざまな産院の先生の指導を妊婦さんを介して知ることができます。その産院のひとつに妊婦さんに対して「逆子体操で骨折をする妊婦さんがいるからやらないで」と指導する先生がいました。骨折と言ってもボキッと折れるのではなく、肋軟骨という軟骨のヒビだと思います。直接先生に聞いたわけではありませんが、四つん這いの逆子体操をして肋骨に負担がかかりヒビが入ってしまうんだと思います。

こんなことから、4つのことが逆子体操のデメリットになるということです。

 

本当に逆子体操はデメリットだけ?

この記事を検索している人の多くは、逆子体操をして何かしらネガティブなことを感じているからだと思います。途中で話したように、逆子体操で不調を感じれば逆子は治りにくくなります。なので、辛いならやる必要はありません。

「だけど、逆子体操で治った人はたくさんいるでしょ?私はその記事を見てやってるんだけど、、」という妊婦さんもいるはず。それにはからくりがあるので簡単にお伝えします。

逆子体操の科学的根拠

逆子体操の効果に科学的根拠はありません。だから、産科の先生にも指導されない人が多いです。多くの人は「逆子です。自然に治るので放っておいてください。」とだけ言われます。先生が何も説明してくれないことですごく不安を感じたはずです。不安を感じた妊婦さんが行うことはみんな共通しています。無限ネットサーフィンです。ずっとGoogle先生に聞き続けます。「逆子 原因」「逆子 治し方」その結果【逆子体操で逆子が治った】という記事を見つけます。こんなにもいいものがあるじゃないか!と一生懸命行います。

ここにからくりがあります。

本当に逆子体操で治ってる?

逆子体操で逆子が治ったのは逆子体操をしたからなんでしょうか?違います。正確には現代の科学では違うと考えられるということです。逆子が自然に治る確率は研究で証明されていて、ほとんどは自然に治るとされています。逆子体操をしなくてもほとんど治るということです。そして、逆子が自然に治る妊婦さんが逆子体操をする確率はとても高いです。つまり、逆子体操をして治った妊婦さんは逆子体操をしなくても治ったということです。

これがからくりです。

現代の科学でのデメリット

逆子体操をしている妊婦さんの逆子が治ったというのは、事実です。ですが、実際には逆子体操の効果ではなく自然に治っただけというのが、真実です。あくまで現代での科学と統計からお伝えしているので、将来そうでなかったと証明されることもあるかと思います。

詳しくは科学的根拠について書いている記事をご覧ください。

→ 逆子体操に逆子が治るエビデンスってあるの?

 

最後に

今回は逆子体操のデメリットをお伝えしました。

デメリットはたくさんあります。そしてメリットはありません。だから、やらない方がいいとは思いません。先生によって考え方が違い指導する先生もいます。この記事で挙げたデメリットなんか感じない!という人もいると思います。その場合はやればいいと思います。

僕がもっとも言いたいのは、もしやるのが辛いと思うならやらなくてもいいということです。

逆子体操のデメリットを調べる人の多くは逆子体操を辛いと感じている人で「やめてもいい理由」を探している人です。逆子体操ちょー効果あるじゃん!とポジティブな効果を感じている人は、わざわざデメリットを調べませんよね。逆子体操が辛いと感じている妊婦さんのために、デメリットについて書きました。

それでも続けたいと思う人は続けるべきです。

僕が逆子の記事を書く時にもっとも大切にしていることは「逆子の妊婦さんが幸せになれるかどうか」です。逆子が治らなず帝王切開になった時に「こんなことなら逆子体操をしておけばよかった」と後悔するならやるべきです。ですが、多くは「こんなことなら辛い思いをしてまで逆子体操なんかせず、もっと楽に妊娠生活を楽しめばよかった」という後悔です。

この記事が妊婦さんが後悔しない選択をする一助になれば幸いです。

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