みなさんどーもこんにちは!さかごらぼの玉井です。以前にInstagram(さかごらぼ)でこんな質問をいただきました。
今回の記事の根拠には世界中で発表されている論文があります。逆子には科学的根拠がないとされていますが、発表されている研究や論文はたくさんあります。Google scalarで「breech(逆子)」と検索すると約10万件もヒットします。それにプラス僕が逆子治療をした約200例のデータを基にお伝えしていきます。
背伸びをしても逆子は治る
まず始めに、背伸びをしても逆子は治ります。なぜなら、背伸びをして子宮が収縮しても逆子は治るからです。
背伸びをしても逆子が治る3つの根拠
「逆子が治りやすくなるためには子宮を収縮させてはならない」と言われます。ですが、収縮させても治ります。根拠を3つ挙げます。
⑴お灸をしても治る
逆子のお灸は有名です。そのツボとしてもっとも有名なのは至陰です。至陰を刺激すると子宮の収縮が起きることは多くの研究で証明されています。つまり、子宮を収縮させると逆子は治りやすくなるということです。
⑵逆子体操をしてお腹が張っても治る
逆子体操をしても治らないと研究の発表があり、逆子体操の効果に科学的根拠はない。また、無理して行えば母体が疲労することで胎動とスペースが減り逆効果。と僕はいつもお伝えしています。逆子体操をしたほとんどの妊婦さんはしている間に辛い思いをして、お腹が張りやすくなっています。お腹が強く張る妊婦さんもいます。ですが、それでも逆子は治ります。
⑶三陰交を押しても早産にはならない
「妊婦さんに三陰交は禁忌。なぜなら、収縮しやすく早産になりやすいから。」これも有名で良く言われます。
収縮はするけど早産になるほど収縮はしません。これは三陰交は妊婦さんに有害なことは起きないと研究で証明されています。
*ぶつけても触ってもいけないという記事を見ることがありますが、現在の科学ではそんなことはありません。
三陰交で収縮しても逆子は治る
また、三陰交は逆子が治ることも有名です。適度に収縮させることで血流が良くなり逆子は治りやすくなります。
つまり、お腹が張っても逆子は治るということです。だから、たとえ背伸びをしてお腹が張っても逆子は治るということです。
背伸びしても逆子が治るメカニズム
確かに子宮が収縮しお腹が張れば、逆子は回転しにくくなります。だから切迫早産だと逆子は治りにくくなります。ですが、治るとお伝えした理由はずっと子宮が収縮し続けるわけでないからです。
恒常性(ホメオスタシス)
人間には恒常性(ホメオスタシス)があり、常に一定に保ち続けようとします。血流が悪いところは良くしようと、冷えていれば温めようと、収縮をすれば弛緩しようと。なので、収縮し続けるということは基本的にはありません。基本的には収縮し続けないのに、収縮し続けてしまったり強くなると切迫早産になってしまいます。
収縮の後は弛緩しようとする
背伸びをすれば一時的に子宮が収縮しても、その後は緩もうとします。背伸びをして一時的に回転しにくくなっても、その後柔らかく緩めば回転しやすくなります。
運動をしても予防にならない理由
これは運動も同じです。以前に逆子の妊婦さんから「助産師さんに運動をするとお腹が張りやすくなって逆子になりにくくなると言われた」というようなことを言われたことがあります。運動は背伸びよりも収縮しやすいですが、それでも運動が終わり家に帰って休めば子宮は弛緩し柔らかくなりやすくなります。そうなれば胎児は回転しやすくなります。
もし逆子になりたくないなら
もし逆子を予防したいなら、子宮を収縮し続けることです。母体が過度な疲労をしていると子宮が収縮しやすくなり、予防しやすくなります。逆子が治りにくい妊婦さんの多くは疲労し、胎動とスペースが減っています。過度な運動をしたり、無理なストレスを感じたりして疲労し続ければ子宮が強く収縮し逆子の予防になります。ですが、現実的ではありません。
逆子の予防はできない
なので今のところ逆子を完全に予防する方法はありません。僕が思う1番いい方法は、リラックスして過ごすことです。リラックスして過ごせれば胎動やスペースが増えやすくなり、逆子になったとしてもまた治りやすくなります。もし逆子になってそのほとんどは自然に治ります。不安に思わずなるべくリラックスして過ごしてみてください。