逆子はスペースがあれば治る
と聞いたけれど、自分のお腹にスペースがあるのか分からず、不安になっていませんか?特に初産婦の方は、逆子が治るのかどうか分からず、逆子体操を続けるべきか悩むことも多いと思います。実は、逆子が治るかどうかは「スペースの有無」が大きく関係しています。そして、その基準は専門的な検査だけでなく、ある程度は自分でも知ることができます。
この記事では、逆子が治るスペースの基準を、原因・対策・週数別・体験談・医療根拠を交えて、わかりやすく解説します。
逆子が治るスペースの基準は「お腹が柔らかいこと」
結論|逆子が治るスペースの基準は子宮の柔らかさでわかる
逆子が治るスペースの基準は、お腹、つまり子宮周囲が柔らかいかどうかです。子宮が柔らかいほど、胎児が動けるスペースが確保され、頭位へ回転しやすくなります。逆に、お腹が硬い状態では子宮や周囲の組織の伸縮性が低下し、胎児が動けるスペースが制限されるため、逆子が治りにくくなります。

逆子が治るスペースを決める原因【なぜスペースが重要なのか】
逆子が治るかどうかは、主に以下の3つの要因で決まります。
原因① 子宮の軟性|柔らかい子宮ほど回転しやすい
子宮の柔らかさは、逆子が治るスペースの最も重要な基準です。胎動のとき、お腹がボコッと動くのは、胎児が子宮内で動き、腹壁を押しているためです。もし子宮や腹部の組織が硬ければ、胎児は十分に動くことができません。一方、子宮が柔らかければ下記のような環境が整います。
- 子宮が伸びる
- 胎児が動ける
- 回転できる
原因② 羊水量|羊水が多いほど動きやすい
胎児は羊水の中に浮かんでいます。羊水は「プール」のような役割を果たしており、量が多いほど胎児は自由に動くことができます。逆に羊水が少ない場合、胎児の可動域が制限され、回転しにくくなります。羊水は31週から減り始めると言われているので、30週までは回転しやすいと言われています。
原因③ 胎児の大きさ|週数が浅いほどスペースは広い
胎児が小さいほど、子宮内のスペースは相対的に広くなります。そのため下記が知られています。
- 妊娠30週頃までは自然回転が多い(羊水の量も多いため)
- 妊娠31週以降は回転率が低下(羊水の量も減り始めるため)
- 妊娠34週以降は回転率がさらに低下
逆子が治るための対策【スペースを確保する方法】
対策① お腹の緊張を減らすことが重要
子宮の柔軟性を保つためには、腹部の緊張を減らすことが重要です。具体的には下記のようなことが有効です。
- お灸をする
- リラックスする
- 深呼吸を行う
- 体を冷やさない
- 無理な姿勢を避ける
ストレスや緊張は交感神経を優位にし、筋肉を硬くするため、子宮周囲も硬くなりやすくなります。逆子のツボとして有名な至陰(しいん)と三陰交(さんいんこう)は子宮の血流を良くすることでも有名です。おすすめのお灸は下記の記事で説明しています。
対策② 無理な逆子体操は逆効果になることもある
逆子体操は一般的に行われていますが、医学的には効果はないとされています。2022年のde Wolff MGらの発表では『逆子体操は頭位の確率を減少させる』と報告されています。。また、2013年の山田彩季らの発表では『逆子体操は帝王切開になりやすい』と報告されています。無理に体操を続けてお腹が緊張する場合は、スペースを減らしてしまう可能性があります。
▼ 逆子体操がなぜ逆効果になるのか
逆子が治る可能性を週数別に解説【スペースの変化】
妊娠28週まで|自然に治る可能性が高い
この時期は胎児が小さく、羊水で満たされていて、スペースが十分にあるため多くが自然に回転します。逆子は珍しい状態ではありません。
妊娠30〜32週|まだ回転の可能性は十分ある
胎児が大きくなり、羊水が減り始めるためスペースは減少し始めますが、まだ回転する可能性はあります。胎動の量と子宮の柔軟性が重要になります。
妊娠34週以降|スペースが減り回転率は低下
胎児が大きくなり、物理的スペースが減少します。ただし、この時期でも回転する例はあります。それぞれの治る確率やスペースについては詳しくは下記の記事で説明しています。
体験談|お腹が柔らかくなると逆子が回転したケース
逆子ケアを受けに来る妊婦さんの多くは、最初はお腹がゴツゴツしています。これは子宮や腹部が緊張し、胎児の形が外からわかる状態です。しかし、ケアを続けてお腹が柔らかくなると、下記のような変化が見られます。
- お腹がまんまるになる
- 胎動が滑らかになる
- グニョグニョとした動きが増える
その後、実際に逆子が回転するケースを多く経験します。これは、スペースが確保された結果と考えられます。
逆子が治るスペースがあるか確認する方法
お腹の形は重要な目安になる
逆子が治るスペースがあるかどうかは、お腹の形である程度判断できます。柔らかいお腹は下記のような特徴があります。
- 丸い
- 滑らか
硬いお腹は下記の特徴があります。
- ゴツゴツしている(胎児の体を触れるため)
- 胎児の形がわかる
- 部分的に硬い
尿の色が透明
母体の尿の色も基準のひとつになります。尿の色は体内の水分量が多いと透明になり、少ないと黄色になります。尿として老廃物を排泄する際に、一緒に捨てられる余分な水分が多いほど、水分に対する老廃物の割合が減り透明になります。逆に水分量が少なく一緒に捨てられる水分がないと、老廃物の割合が高くなり黄色くなります。水分が足りていないと羊水の量も減りやすくなります。水分が多いと羊水の量は増えやすくなります。水分を摂ることで羊水が増えることは千葉大学の研究で報告されていて、他にも多く報告があります。
羊水量と胎児の大きさは医療機関で確認する
羊水量と胎児の大きさは、自分では判断できません。これらは超音波検査でのみ確認できます。不安な場合は、医師や助産師に相談することが重要です。
医療エビデンス|逆子はスペースの影響を強く受ける
研究では、逆子の要因として以下が報告されています。
- 羊水量
- 胎児サイズ
- 子宮環境
また、外回転術(ECV)でも、子宮が柔らかいほど成功率が高いことが知られています。お腹が硬いとできなかったり、お腹が張ってしまって中止することもあります。これは、スペースの重要性を示しています。
まとめ|逆子が治るスペースの基準
逆子が治るスペースの基準は、以下の3つです。
- 子宮が柔らかい
- 羊水量が適切
- 胎児がまだ小さい(週数が浅い)
特に重要なのは、お腹の柔らかさです。お腹が柔らかいほど、胎児は動きやすく、逆子が治る可能性が高くなります。