みなさんこんにちは!日本逆子治療協会の玉井です。以前にでこのような質問を頂きました。こんな疑問にお答えします。
証明されているわけではないのであくまで考察です。
逆子が治るメカニズム
胎児は胎動で回転します。なぜなら、胎児は胎動で動いているからです。胎児は羊水というプールに浮かんでいて、常にくるくるしていると言われています。
胎動があれば回転するのかというとそうではありません。スペースがないと回転できないからです。胎児が回転できるのは胎動とスペースがどちらもあるからです。
なので、胎動とスペースがあり回転することで逆子は治るということです。
逆子が治りにくくなる要因
スペースが減るような要因で逆子が治らない研究があります。
頭の重みで治るんじゃないの?
頭の重みで治るんじゃないの?という疑問は別の記事でお伝えしています。
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【日本逆子治療協会】逆子は胎児の頭の重みで回転し治るのか?
逆子のお灸を受けに鍼灸院に通っていてお灸が熱すぎる!という場合はやり過ぎの場合もあります。なぜなら、そこまでお灸を熱くしなくても効果があるからです。熱くする理由がわからないから妊婦さんは不安を感じます。
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逆子を治りやすく
するためにできること
胎動とスペースを増やすためには母体の疲労回復がとても重要になります。なぜなら、母体が疲労をしていると胎動とスペースが減ってしまうからです。
胎動が増える理由は自律神経
自律神経が整うと胎動が増えやすくなります。なので、ゆっくりリラックスしている時間(副交感神経が優位の時間)は胎動が増えやすいはずです。例えば、食事中や食後、夜寝る前は胎動が出やすくなります。逆子がなかなか治らないと悩む妊婦さんの多くは胎動が少なくなっています。それでもその時間帯は胎動を感じやすいです。
疲労すると胎動が減る
逆に仕事や家事をしているときは胎動が出にくくなります。仕事をしなきゃ!と思うと自然と体は仕事モードになるはずです。仕事モードになると交感神経が優位になり、胎動が出にくくなってしまいます。
母体の疲労の改善で
胎動が増えて逆子が治る理由
こういったことから母体の疲労を改善することで胎動が出やすくなり、胎児が回転し逆子が治りやすくなるということです。
グラーツ医科大学の研究
スペースが増える理由は子宮の血流
子宮の血流が良くなるとスペースができやすくなります。なぜなら、お腹のスペースは 子宮の柔らかさに影響されるからです。
子宮の伸縮性
子宮には伸縮性があります。子宮が伸びることができるから妊娠中はお腹が大きくなるし、縮むことができるから生理の時に経血を体外に排出できます。この伸縮性が影響します。
子宮の伸びにくさの影響
胎動は子宮を押してドンと動きます。つまり、子宮を押して、母体の筋肉や皮膚を押し込んでようやくボコボコとなります。もし子宮が硬ければそれらを押し込めずに動きにくくなってしまいます。動きにくくなってしまうと回転しにくくなってしまいます。
子宮の縮みやすさの影響
お腹が張ると言いますが、ひとつの理由は子宮が収縮するからです。収縮すれば胎児を締め付けることになり、胎児が回転しにくくなり逆子は治りにくくなってしまいます。
子宮の収縮が逆子に影響する研究
1番わかりやすいのは早産、切迫早産で逆子が治りにくくなるという研究かと思います。それらが影響すれば逆子が治りにくくなるのは、子宮が収縮しているからと考えられます。切迫早産になる理由を簡単に言えば、お腹が強く張ってしまうからです。張ってしまう理由について直接的な研究はないけど疲労がお腹の張りに影響します。
母体の疲労の改善で
スペースが増えて逆子が治る理由
こういったことから母体の疲労を改善することでスペースが広がりやすくなり、胎児が回転し逆子が治りやすくなるということです。
胎児の回転を促し
逆子が治りやすくなる方法
それは母体の疲労を改善できることです。疲労を改善できるならなんでも大丈夫です。
- 鍼灸
- マッサージ
- ストレッチ
- ヨガ
- 整体
- 運動
その理由は疲労が改善できればなんでも反射は起きるから。反射が起きれば何かしらの効果が現れます。逆子のために反射を引き起こすのに最も有名なのはお灸です。逆子の研究はいろいろありますが、お灸の研究はとても有名です。
お灸だけでなくマッサージの研究もあります。
至陰のツボ押しで治った研究
研究されているものは限られているけどそれ以外も効果はあると考えられます。どうしてお灸をすることで逆子が治りやすくなるのかを考えるとわかります。
大事なことは考察すること
大事なことは、研究で証明されているかどうかではなく、どうしてその結果が出ているかの考察です。研究は証明できそうなものからされやすく、証明できるかわからないものは研究もされにくい傾向があります。その理由は研究する人の昇進に影響するからです。
そして、以下の2点では全くニュアンスが違います。
- 効果がないと証明されている
- 研究がない
大事なのはエビデンスだけではない
大事なのはエビデンスがあるかどうかだけではなく、 否定する研究があるのか研究されているのかまで考えることです。現代は研究があるかどうかで議論されることが多いです。例えば「これはAになる」という研究が1つあった時、それを取り上げてエビデンスがあるとされることがあります。
ですが、実際には「AではなくBだった」という研究が100編あったらBの可能性が高いはずです。このように研究は見る人の解釈によって変わってしまいます。研究は結果のひとつであって、そこから考察することが大切です。
証明されていなくても効果がある場合も
証明されていないものでも、他の事実や研究から反射が出て逆子に効果があることが見込めるものは多くあります。だから、疲労を改善できるものであれば、妊婦さんが気持ちいいと思いながらできるものであれば効果が見込めるということです。
逆子体操のエビデンスについてはこちらの記事で解説しています。
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【日本逆子治療協会】科学的な研究による逆子体操の科学的根拠
逆子体操には科学的根拠がいくつもあります。その結果の多くは効果がなかったというものでした。逆子体操をすると経膣分娩の確率が下がる、帝王切開の確率が上がってしまうなどの科学的根拠があります。
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最後に
逆子の妊婦さんの多くは不安を抱えています。その理由は逆子についてがわからないからです。妊婦さんが納得のできる逆子の情報はネット上にとても少ないです。
「誰も説明してくれない!」と不安を感じてネットサーフィンの毎日を送る人が多く、その中でも泣きながら毎日過ごす人もいます。そんな妊婦さんに少しでも
納得してもらえる情報を発信できたらと思い、そのために科学をベースになるべく論理的に説明しています。
少しでも逆子に対する不安を解消できたら嬉しいです。