逆子

逆子と冷えの関係には科学的根拠はない【本当の原因は〇〇】

逆子と冷えの関係には科学的根拠はない【本当の原因は〇〇】

みなさんこんにちは!日本逆子治療協会の玉井です。以前にこのような質問を頂きました。こんな疑問にお答えします。

 

逆子の原因は冷えと聞きました。冷やさなければいいのか温めた方がいいのかわかりません

 

逆子と冷えの関係には科学的根拠はない

逆子の原因は冷えではありません。逆子の原因は冷えではないと言える根拠は2つ

 

  1. 研究で証明されていない
  2. 統計的に冷えていない

 

ひとつずつ説明します。

 

逆子と冷えの関係は研究で証明されていない

僕が知る限り以下のような内容の研究はありません。

 

  • 逆子の原因が冷え
  • 冷えが逆子の原因になりうる
  • 逆子は冷やしてはいけない

 

逆子の原因は解明されていない

【逆子の原因は解明されていない】というのは有名なことです。なのに、なぜか逆子は冷やしてはいけないと言われています。医療従事者が「逆子だから冷やさないようにしてください」と指導することがありますが、根拠はありません。

 

科学がないから間違いではない

ただし、科学がないから間違っているわけではありません。現代は科学的根拠(エビデンス)が全てとされる世の中になりました。ですが、医療の科学はあくまで【現在まででわかっていること】です。まだ研究されていないだけということもあるし、これから証明されることもあります。

なので、机上の科学だけでなく事実を見ることもとても大切で実際に冷えているのか?ということも大事です。次に僕が逆子の論文を書くために集計をとった統計の結果をお伝えします。

 

逆子の妊婦さんは統計的に冷えてない

インスタグラムで57人の頭位で出産をした妊婦さんと逆子で出産をした妊婦さんに58項目の逆子のアンケートを取りました。その中には「冷えを感じていたか」という項目があったんですが、それは頭位の妊婦さんと逆子の妊婦さんで差がありませんでした。

逆子の原因は冷えというためには【頭位の妊婦さんは冷えていないのに逆子が冷えているから、冷えは逆子の原因になる】と主張する必要があります。ですが、頭位の妊婦さんも冷えています。

冷えているのは逆子だからではない

実際に逆子の妊婦さんは冷えている人が多いんですが、それは逆子だからではなく妊婦だからということです。冷えていても頭位になる人もいれば、冷えてないのに逆子の人もいます。科学的根拠もないし、統計的にも冷えが原因とは言えません。

だから、逆子の原因は冷えではないということです。

では逆子の原因は何なのか?ということを最後にお伝えします。

 

逆子の原因は冷えではなく〇〇

僕が考える逆子が治りにくくなる原因は【胎動とスペースが減少すること】です。

胎児が回転し逆子が治るには回転力が必要です。その回転力を生むのが胎動です。胎動をすることで回転力が生まれますが、回転するためのスペースがなければ回転することはできません。そのためにスペースも必要になります。

その胎動とスペースが減ってしまうことで逆子は治りにくくなります。

 

逆子が治らない妊婦さんは胎動を感じていない

実際に逆子の妊婦さんの多くは胎動をあまり感じられていません。その胎動とスペースが減ってしまう理由のひとつが自律神経の乱れです。自律神経が乱れることで特に胎動が減りやすくなります。なので、逆子がなかなか治らない妊婦さんは自律神経が乱れていることがとても多いです。

そして、自律神経が乱れると冷えます。冷え性の正式名称は【血管運動神経障害】です。末端が冷えてしまう原因は自律神経が乱れてしまうことにあります。つまり、自律神経が乱れている人は逆子のままになりやすいし、冷えやすいということです。

なので、2つの根拠とこの考察から【逆子の人は冷えている事実はあるけど、逆子と冷えに因果関係はない】と考えています。

自律神経と逆子が回転する原理について詳しくは下記の記事をご覧ください。

 

詳しくはこちら

自律神経が乱れると逆子が治りにくくなる理由は〇〇が減るから
【日本逆子治療協会】自律神経が乱れると逆子が治りにくくなる理由は〇〇が減るから

自律神経が乱れると逆子が治りにくくなる理由は、胎動が減りやすくなるからです。胎児は胎動があるから回転できます。胎動が減って終えば回転しにくくなり逆子は治りにくくなってしまいます。

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詳しくはこちら

胎児が回転し逆子が治る原理 
【日本逆子治療協会】胎児が回転し逆子が治る原理 

逆子が治る原理は胎動です。なぜなら、胎児は胎動で回転するからです。なので、逆子が回転し治るためには胎動が必要になりそれが原理になるということです。

続きを見る

 

逆子で冷えている時の注意事項

注意事項として、温める必要がないということもお伝えしたいです。逆子の妊婦さんは冷やしてはいけないという先入観から『無理をして温める』という人が多くいます。例えば以下のようなものがあります。

 

  • 暑いのに厚着をする
  • 暑いのに腹巻きをする
  • 暑いのに厚手の靴下を履く

 

無理な冷えのケアは危険

無理をして温めるということはとても危険です。なぜなら、暑くなるからです。これは説明は必要ないと思います。逆子という先入観がなくなれば、妊婦さんが無理して温めることの危険性は容易に想像つくと思います。

 

無理な冷えのケアをすると逆子は治りにくくなる

妊婦さんが無理して温めるというのはとても危険なことです。また、無理して温めて妊婦さんが体調を崩せば逆子は治りにくくなります。その理由は自律神経が乱れるからです。自律神経が乱れることで胎動が減りやすくなり逆子は治りにくくなります。

とっても基本的なことです。普通に体調を見て、バランスが良くなるように体温を調整するべきです。暑いなら涼むべきだし、寒いなら暖かくするべきです。ごくごく当たり前のことです。

 

体調管理がとても大切

多くの人が【逆子】という先入観から体調管理をしっかりと行えなくなってしまい、体調を崩している現状があります。逆子に囚われずにしっかりと体調管理をすることが、妊婦さんの体調にも逆子にもとてもいいことです。

 

さいごに

 

日本では今でも逆子は冷やしてはいけないという迷信が信じられている傾向があります。もちろん、妊婦さんもそうでない老若男女全ての人が冷えない方がいいです。逆子の妊婦さんだけが特別に冷えない方がいいわけではありません。

少し考えればわかるようなことですが、今でも逆子の妊婦さんには特別に冷えないようにした方がいいという指導があります。その理由は医療従事者が逆子に対して強い先入観を持っています。

逆子の妊婦さんが逆子ケアの指導や逆子についての説明を受けられない理由もこの先入観です。

「逆子のままでも帝王切開で産めるからそのままでいい」という先入観があるために、逆子についての説明もせず、ケアの方法なんてもってのほかという現状があります。

ですが、帝王切開のままでいい理由はありません。もし帝王切開か経膣分娩(自然分娩)を比べると、ほとんどの医療従事者は経膣分娩がいいと答えます。その理由は色々とありますが、リスクが低くなることがひとつです。

ですが、逆子の場合は帝王切開でもしょうがないとなってしまいます。本当なら逆子ケアは科学的に証明されているので、お灸以外にもたくさんの方法があります。

逆子のままでもいいという先入観から、逆子についての知識が全くありません。そのために昔から言われていることを何となく信じているのが現状です。

 

  • 何となく逆子は冷やしてはいけない
  • 逆子体操しか方法はない
  • お灸は東洋医学で科学はない
  • 逆子が治るのは頭の重み

 

説明がないことで逆子の妊婦さんはとても不安を感じます。この記事を読んでいる人も逆子に関する説明を受けることができず納得できないから読んでいるはずです。

そういった妊婦さんに逆子の情報を正確にお伝えするために、発表されている研究や統計を踏まえて発信しています。

もちろん、逆子のままでも帝王切開で安全に出産をすることはできます。1番大事なことは母子共に健康で出産を終えることだと思います。ですが、それぞれの妊婦さんが思う理想の出産があり、妊娠生活があると思います。

妊婦さんが少しでも不安のない妊娠生活を送流ことができて、それぞれが思う理想の出産を迎えられることを少しでもサポートできていたら嬉しいです。

 

詳しくはこちら

逆子は胎児の頭の重みで回転し治るのか?
【日本逆子治療協会】逆子は胎児の頭の重みで回転し治るのか?

逆子は頭の重みで回転しません。もし頭の重みで回転するなら頭は下を向いたまま上は向けないはずです。ですが、胎児は常にくるくるしています。それは頭が大きくても回転できるからです。

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