みなさんどーもこんにちは!さかごらぼの玉井です。
前回の「逆子のすべて」に引き続き、逆子が治らない理由をテーマにお話ししていきます。前回は逆子が治らない原因は冷えではなく、母体の疲労だとお伝えしました。僕が母体の疲労が逆子が治らない原因になると考えるのには、科学に基づく理由と実際の逆子が治らない妊婦さんの事実や統計があります。今回の動画では、そういった科学や事実に基づいて逆子が治らない理由をお伝えしていきます。
今日の動画の内容は、逆子を7つのテーマに分けて説明するシリーズの2つめになります。なぜ冷えだとお伝えしないのかは、シリーズの6つめにお伝えします。
- 逆子のすべて
- 逆子が治らない理由
- 逆子が治る条件
- 逆子に対する鍼灸治療の効果
- 逆子体操
- 逆子と冷え
- 逆子のセルフケア
今回の記事の根拠には世界中で発表されている論文があります。逆子には科学的根拠がないとされていますが、発表されている研究や論文はたくさんあります。Google scalarで「breech(逆子)」と検索すると約10万件もヒットします。それにプラス僕が逆子治療をした約200例のデータを基にお伝えしていきます。
母体の疲労が逆子が治らない原因になる理由2つ
逆子が治らない原因は2つ
まず始めに、母体が疲労することで起きることは大きく2つあります。
- 首肩のこり
- 腰お尻のこり
首肩のこりが逆子が治らない原因になる理由
逆子が治らないのはホルモンが影響する
最初に首肩のこり逆子の関係をお伝えします。その関係は胎児が下を向こうとするホルモンにあります。胎児が下を向こうと胎動をするから、多くの胎児は頭位に落ち着きます。
逆子が治らないのは冷えのせい?
よく冷えが関係していて「胎児が向きたい方向を向いたり、暖かい方向向くんでしょ?」だから冷えていると逆子が治らないと言われたりしますが、それはちょっと不自然な考え方かなと僕は思います。胎児の脳は臨月あたりにまで成長してから、ようやく成熟してきます。妊娠初期から逆子になる妊婦さんもいるので、胎児の感情や感覚が左右するとは考えにくいと思います。
逆子が治らない妊婦さんは冷えてない人もいる
また、逆子の妊婦さんの中には、体が火照って眠れないという人もいるし、体が冷えてしまう病気の人でも逆子は治ります。もし、冷えていることで向きを決めているなら火照っている人は逆子にならないはずだし、体が冷えてしまう人は逆子のままになるはずです。ですが、実際はそうはなりません。つまり、胎児は感情や感覚では胎動の向きを決めていないはずということです。
胎児が下を向こうとする理由は“母体が情報を伝えているから”だと僕は考えています。
首肩がこると胎児が下を向かないから逆子が治りにくい
母体と胎児は臍帯(へその緒)で繋がっています。なので、臍帯を通る血液を介して「頭は下だよ!」と言う情報が伝わっているはずです。血液を介して情報を伝える伝達物質はホルモンです。母体の脳で作られたホルモンが血液に流れて、臍帯を通って「頭は下だよ!」と胎児に情報を伝えるから胎児が下を向こうとすると考えられています。
逆子が治らないのは情報が伝わらないから
なのに、その情報が伝わらないことで「胎動はあるのに逆子が治らない。」と言うことがおきます。その頭と胎児の間で血流を悪くしてホルモンの伝達を阻害するのが、首と肩です。
脳から出るホルモンは首と肩の血流に流れる。
脳から胎児にホルモンが届くには、必ず首と肩を通らないといけません。なのに、首と肩がこっていて血流が悪くなっていると、ホルモンが伝わりづらくなります。また、母体の脳と心臓の間にも首と肩があります。首と肩がこることで脳の血流量が悪くなり、ホルモンが産生されにくくなります。ただでさえ産生されにくく少ないホルモンが伝わりにくいため、逆子が治りにくくなります。
これが体液性のホルモンが原因になり、逆子が治りにくい場合です。
正確にはホルモンではなく“ペプチド説”
この母体の物質が胎児に影響していると言うのは僕の意見ではなく科学的な仮説で、ペプチド説といわれる仮説です。正確にはペプチドとホルモンは同じものではないんですが、ここでは妊婦さんが想像しやすいように、ペプチドをホルモンと置き換えて説明しています。一応、ホルモンを作る原料がペプチドいわゆるタンパク質になります。
胎児が下を向く理由
多くの胎児が下を向く理由は、このペプチド説が1番有力な説かなと僕は思います。その情報を伝える物質は脳から出そうというのが僕の考えです。
首肩のこりが改善すると胎動が増えるという事実
僕がこの説が有力だと考えたり、それに首肩が影響すると考える根拠として、首肩こりがある妊婦さんの首肩にマッサージや鍼灸を行うと、必ず胎動が増えます。こういった科学を説明する際には、基本的には絶対という言葉を使わないものなんですが、それでも絶対と言えるくらい胎動が増えるのがわかります。これは僕が見てもわかるし、妊婦さんも増えていると感じています。
こういった事実や科学に基づいた僕なりの考えを簡単にまとめて、首肩のこりが逆子が治らない原因の一つになると考えています。
腰股関節のこりで逆子が治らない原因になる理由
お腹のスペースが減るから逆子が治らない
妊婦さんは必ず腰を反ります。反ることで腰が疲労します。腰が疲労してくるとお尻がかばうようになり、お尻も疲れてきます。*代償運動やトリックモーションと言います。
骨盤の血流が悪くなると逆子が治りにくくなる
骨盤の筋肉、股関節の筋肉であるお尻がこると、骨盤内の血流が悪くなります。骨盤内の血流が悪くなることで、骨盤の中にある内臓、子宮や胃腸にも影響がでます。骨盤内の血流が悪くなり子宮に影響が出ると、子宮の血流が悪くなります。子宮の血流が悪くなり子宮の筋肉が硬くなると胎児が動きづらくなります。
子宮は筋肉でできているからこることが考えられる
子宮は筋肉でできています。だから、生理の時は子宮が縮むことで経血を体外出せるし、妊娠した時は子宮が伸びることでお腹が大きくなります。子宮がたくさん伸びることができるから、スペースができて胎動により胎児が回れるようになるんですが、子宮の血流が悪くなりこり硬まってしまえば、伸びにくくなり胎児は回りにくくなります。
胎動が減り逆子が治りにくくなる
また、骨盤内の血流が悪くなり子宮だけでなく胃腸に影響がでると、胃腸の動きが悪くなります。胃腸の動きが悪くなると自律神経が乱れます。この自律神経が乱れると胎動が減ります。胎動が減るから逆子は治りにくくなります。
これが神経性による自律神経が原因になるものです。
逆子が治らないのには自律神経が影響する
胎児の胎動はこの自律神経に強い影響を受けます。自律神経が整っていると胎動が増えて、自律神経が乱れていると胎動が減ります。この自律神経についてと、胎動に影響していると言う根拠をもう少し詳しく説明します。
【胎動が弱い理由は逆子ではない】本当の理由は母体の〇〇
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疲労ではないそれ以外の逆子が治らない原因
器質的な要因で逆子が治らないこともある
ここまで疲労が原因になる理由をお伝えしてきましたが、これ以外にも器質的な要因が影響で治らない場合もあります。器質的な要因というのは、子宮の中の要因です。
器質的な(子宮の中の)要因について
- 羊水の量
- へその緒の長さ
- 子宮の形
- 胎盤の位置
- 骨盤にハマっている
このような子宮の中の要因があることで逆子が治りにくくなることが考えられます。この中には研究で逆子になりやすくなることが証明されているものもあります。
その他の科学で証明されている逆子が治らない要因
- 高齢出産
- 先天性奇形の胎児
- 低体重の胎児
- 初産
- 不妊治療の経験がある
- 家族歴つまり家族に逆子で生まれた人産んだ人がいる
なども要因になることが研究でわかっています。それでも、僕が逆子治療をしていて、今話した要因があったとしても鍼灸をすれば圧倒的に逆子は治りやすくなります。この要因があっても逆子が治りやすくなることは研究でも証明されていることです。
鍼灸で変えられるものが逆子が治らない原因
つまり、鍼灸では変えることができない器質的な要因があっても鍼灸で治りやすくなると言うことは、鍼灸では変えられない器質的な要因よりも鍼灸で変えることができる何かが影響しているということが考えられます。その“逆子が治らない要因になる鍼灸で変えることができる何か”というのが、母体の疲労だと僕は考えています。
疲労で逆子が治らない根拠
そう考えるのは前回話した、実際に逆子が治らない妊婦さんが疲労をしている統計や、今回の動画で話した科学に基づくものから考察しています。僕が鍼灸で逆子治療をしていて、逆子が治るのには3つの条件があります。それを満たしている妊婦さんは逆子治りやすく、それを満たしていない妊婦さんは逆子が治りにくいです。もちろん全てがその通りになるわけではありませんが、僕の経験上はかなりの確率でその通りになります。
次は「逆子が治る3つの条件」をテーマにお話ししていきます。
まとめ
簡単にまとめると、逆子が治らない理由は母体が疲労をしているから。なぜなら、疲労をすることで子宮が硬くなりスペースが減り、胎動が減ってしまうから。実際に自律神経が整っていた方が胎動が出ていることを妊婦さんは体感できる。疲労が全ての原因ではなく、一つの要因であり、それ以外にも器質的な要因や他の要因もある。
それでも疲労で逆子が治らないと僕がお伝えする理由は、鍼灸で逆子が治る確率がよくなることが科学的に証明されているから。つまり、鍼灸で変えられることができる疲労が影響していると考えられるから。
ということです。